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10.採掘小屋 今は“名湯”

10.採掘小屋 今は“名湯”

池ノ平山の山肌一面を覆う紅葉を眺めながら、五右衛門風呂につかる登山者

 剱岳・八ツ峰の稜線(りょうせん)を間近に望む池の平小屋。目前の池ノ平山(二、五五五メートル)は、まばゆいほどの紅葉に彩られていた。この絶景を眺めて入る五右衛門風呂が山小屋の名物となっている。

 小さな湯船の土台に、銀色に光るものを見つけた。大正時代、池ノ平山で採れた鉱石モリブデン。山小屋は採掘小屋の跡地に建ち、一帯では今もかけらが見つかる。

 「紅葉を独り占めしたようですね」。湯につかり、中年男性が感激していた。風呂は昭和中期に、ドラム缶からコンクリート製に変わった。

 かつて鉱山労働者の疲れを癒やしていた湯は今、登山者をすっかりとりこにしている。

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