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21.地下水が生み出す芸術

21.地下水が生み出す芸術

トンネル内の地面にできた氷筍。天井には大きなつららが伸びている=黒部湖駅

 地下を走る黒部ケーブルカーの黒部湖駅(一、四五五メートル)へ続く地下トンネル。空気は冷たく、吐く息は白い。ふと足元を見ると、いくつもの氷柱があった。

 高さは十数センチ。タケノコのような形から「氷筍(ひょうじゅん)」と呼ばれる。天井から地面に滴る地下水が凍り、徐々に積み重なってできる。気温が低過ぎるとできにくく、厳冬期の洞窟(どうくつ)など特別な条件下でしか見られない。

 トンネルを補強する工事が今冬行われている。建設から四十年以上たち、老朽化が進んだためだ。工事関係者は「天井や壁の水漏れ防止効果も期待できる」と話す。

 地下水が生み出す「芸術作品」は来シーズン、もう見られないかもしれない。

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