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41.崩壊防ぐ伝統工法

41.崩壊防ぐ伝統工法

70年前に築かれ、周囲の緑と一体になって斜面を支える方格枠=立山カルデラの白岩砂防堰堤

 立山砂防の中核を担う白岩砂防堰堤(えんてい)。左岸斜面の広葉樹の森を降りた先で、積み上げられたコンクリートの角材が目に飛び込んだ。「方格枠(ほうかくわく)」と呼ばれる約七十年前の工法が現存している。

 井げた状に組まれた二メートルの角材を、斜面に沿って階段状に重ねた構造。すき間には岩石がのぞく。高さ三十五メートル、幅五十メートルの規模は珍しく、専門家は「重要文化財級の価値がある」と注目する。こけに覆われ、緑に溶け込んだ姿は耐久性を物語る。

 「植生を生かしながら、もろい斜面を安定させているんですよ。先輩の気概を感じます」と谷口繁一立山砂防事務所水谷出張所長。方格枠には、自然との共生を目指した先人の知恵と工夫も詰まっている。

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