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<21 ゆでタケノコ> 市谷林産物生産組合(砺波市市谷)

<21 ゆでタケノコ> 市谷林産物生産組合(砺波市市谷)

ゆでたタケノコを釜から取り出す組合員

 わき水使い缶ごと

 まだ薄暗い早朝。砺波市市谷の住民が次々と加工所に集まってきた。近くの山で収穫したタケノコが詰まった六、九、十八リットル缶をそれぞれ大きな釜に入れ、地元の牛嶽神社近くからわき出る水を注ぎ、まきに火を付けた。

 市谷は富山市婦中町との境界にある山あいの地域。現在は二十戸が暮らす。山の幸を活用しようと、住民が市谷林産物生産組合を立ち上げたのは昭和五十五年。設立当初はシイタケ、山菜などを加工、販売していたが、担い手が増えず活動は徐々に縮小。現在、扱うのはタケノコだけになった。

 釜の水が沸き、ゆで上がるまでに二―三時間かかる。ゆで上がったタケノコ入りの缶を釜から取り出し、専用の道具で真空状態にしてふたを閉じる。この作業を五、六人で一日に何度も繰り返し、缶詰を仕上げていく。

 手間も時間もかかるタケノコ加工。それでも長く続いているのは「みんなの憩いの場になっているから」と、副組合長の山田与作さん(70)は言う。加工所は住民が共同作業を通じ、互いの結び付きを確認し合う場でもある。作業の間、笑顔や会話が絶えることはない。

 市谷のタケノコは酸度の強いわき水を使うことで軟らかくなる。真空状態で封をしているため、長期保存が可能だ。二年前から市内小中学校の給食にも使われている。

 「体が続く限り作っていきたい」と組合長の青山政雄さん(70)。自慢の特産品作りへの情熱は衰えない。

 メモ 毎週水曜日、砺波市福岡の栴檀野ふれあいセンターで開かれる「せんだんの地場産野菜直売所」で販売している。ゆでたタケノコを買うには事前に申し込みが必要。
▽電話0763(37)0258

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