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<27 イカの黒作り> 蛯米水産加工(富山市四方新)

<27 イカの黒作り> 蛯米水産加工(富山市四方新)

スルメイカの塩漬けをさばく佐伯さん(奥左)と五十嵐さん(同中央)

 つるりとした舌触り

 磯の香りが漂う四方漁港ほど近くの蛯米水産加工。加工場で働く射水市足洗新町の五十嵐悦雄さん(67)と富山市八幡の佐伯きよ子さん(59)は「イカの黒作りには熱々のコシヒカリが良く合う」と声をそろえる。 

 創業は明治時代。昭和の初めごろから黒作りを作り出した。蛯谷正俊社長(45)は祖父の吉之助さん(故人)が完成させた味を受け継ぐ。「祖父が作っては捨て、作っては捨てを繰り返して今の味になった」と蛯谷社長は話す。

 週に一回、約二トンのイカを仕込んで黒作りを作る。塩漬けにして発酵させた北海道産のスルメイカの胴と内臓、足をひとつひとつ丁寧に取り外す。胴から中骨を抜き、六から九等分に切り分ける。その後イカの切り身を三ミリ幅に機械でカットする。

 つるりとした舌触りを楽しんでほしいと、いかの足は使わない。墨と酒、調味料などを混ぜ合わせ、冷蔵庫で一週間ほど味をなじませるとつややかに輝く黒作りの完成だ。 

 保存食だが、塩分は控えめ。「塩辛すぎるのもおいしくないし、薄いと生臭さが出る。バランスが難しい」。塩分を控えた分、温度管理を徹底し品質管理に努める。

 味を守りつつ新しい商品作りにも挑戦する。イカの皮をむき取って作る特選黒作り「お墨付き」は蛯谷社長が生み出した商品だ。より滑らかな舌触りで売れ行きも好調だ。

 最近はパスタやチャーハンなどにも黒作りは使われている。海外で黒作りを味わう人も出てきた。「和洋中を問わずいろんな楽しみ方をしてもらえればうれしい」と蛯谷社長は話している。

 メモ 蛯米水産加工では、県を代表する珍味の黒作りをはじめ、シロエビなどの昆布締め、うま味が凝縮された干物など海の幸が堪能できる商品が並ぶ。
▽電話076(435)0150

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