本文ここから
<34 堀岡ヒラメ> 堀岡養殖漁業協同組合(射水市海竜町・新湊)![]() 富山湾の海水で養殖されるヒラメ 限定出荷で品質確保
直径六メートルの円形の大型水槽で、褐色のヒラメがエサを求めて水面を飛び跳ねる。射水市海竜町(新湊)の堀岡養殖漁業協同組合(水門満義組合長)は平成六年から、県内唯一のヒラメの養殖に取り組んでいる。 事業のきっかけは富山新港造成に伴う埋め立て計画。漁場を失う当時の堀岡漁協の組合員たちが養殖に着目した。埋め立て地に専用施設を整備し、隣接する近畿大水産研究所富山実験場のノウハウを得て乗り出した。 同実験場で産卵、ふ化した稚魚を、富山湾の水深一〇〇メートルからくみ上げた海水で育てている。 現場を統括する同組合の坂東貴裕参事(38)は「富山生まれ、富山育ちのヒラメ」と地場産をアピールする。 同組合は、天然物に負けない品質を目指し、全国にある養殖の一大産地とは一線を画す方法を取り入れている。水温の高い水を使えば生育が早まるが、あえて水深の深い冷水をくみ上げ、二年程度かけてじっくりと育てている。身は脂分が少ない上品な味になり、取引業者も「魚に厳しい富山県民からも受け入れられている」と評価する。 品質の高さを確保するため、大量生産をせずに、商品の良さと安全性を理解してもらっている限られた取引業者だけに販売している。 需要は増加傾向にあり、現在五十基の水槽はフル稼働の状態だ。 八月は年末年始に並ぶ出荷のピークを迎える。坂東参事は「食の安全が叫ばれており、今後も消費者に自信を持って提供していく。舌の肥えた地元で評価されるヒラメを作り続け、ブランドを確立したい」と夢を語る。 メモ 県内の主要スーパーで主に刺し身として販売されている。2年で体長約40センチ、1キロ前後に成長する。ひれ部分のえんがわも美味。通年出荷している。 ▽電話0766(86)4240 |