本文ここから22.上島、7回無念の降板 右脚の痛みこらえ力投![]() 東福岡―桜井 7回裏東福岡無死、右ふくらはぎを負傷した上島(中央)を心配そうに見守る藤井=甲子園 踏み込んだ右脚は、既に限界を超えていた。七回無死走者なし。桜井のエース上島はカウント1―0から、この日72球目となるストレートを投げ込んだ。判定はボール。
その瞬間、一回から我慢し続けたふくらはぎの痛みが、激痛に変わった。「最後まで投げたい。でも、もう無理かもしれない」。治療のためベンチへ下がったが、痛みは引くどころか増すばかり。後輩の長川原にマウンドを託し、降板を余儀なくされた。 試合前に目標としていた富山大会決勝の富山商戦を上回る、完ぺきに近い投球だった。縦のスライダーとシュートを投げ分け、三回に1失点した以外は一、二、四、五回を三人で打ち取った。 だが、不安を抱えた右脚は持たなかった。以前から終盤になるとけいれんなどを起こし、この日も毎回冷やして痛みを和らげたものの、残り三回を投げることはできなかった。 悔いが残らないと言えばうそになるが、昨秋までは打撃投手。秋から背番号1を背負い、周囲から「打のチームだから、投手のできが鍵」と言われる重圧と戦いながら、一歩一歩着実に成長を遂げてきた。 「甲子園で投げられたことは、誇りです」。悔し涙をこらえ、ぐっと胸を張った。 |