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露地栽培で冬咲き成功 富山県産チューリップ、販路拡大へ

2009年03月22日 15:30

露地栽培で冬咲き成功 富山県産チューリップ、販路拡大へ

2月下旬に開花した県産チューリップ=長崎県のハウステンボス

 県花卉(かき)球根農業協同組合(砺波市大門)は、チューリップを露地栽培で冬場に開花させることに成功した。開花したのは、球根に特殊な低温処理をし、九州など温暖な地域で育てたチューリップ。冬場に屋外でチューリップを展示する施設にとっては、温室を使った促成栽培の手間を省け、コストを削減できる。全国の他産地でも例のない取り組みで、同組合は県外での販路拡大につなげたい考えだ。

 チューリップ球根は一定期間冷蔵庫で保存した後、温室など暖かい場所に移せば、開花する。県花卉球根農業協同組合はこの技術を確立し、冬場に切り花などを出荷してきた。

 同組合は、冬場でも露地栽培で開花するチューリップを生み出そうと、球根を低温にさらす時間を調整するなど、処理の方法を変えた特殊な低温処理技術の開発を進めてきた。

 ハウステンボス(長崎)、安城産業文化公園デンパーク(愛知)、浜名湖ガーデンパーク(静岡)、木場公園(東京)の四カ所の協力を得て、昨年十二月ごろから栽培実験をスタート。特殊技術で低温処理した球根を植えた。実験場所を関東、東海、九州と分けることで、各地の気象条件に適した栽培法や品種を見極める狙いがある。

 約七千四百個を植えたハウステンボスでは、二月上旬につぼみが出始め、下旬には次々と開花した。四月五日までの会期で「チューリップ祭」を開催中で、県産チューリップも花壇の一角で美しい花を咲かせ、来場者を楽しませている。

 通常は温室内で促成栽培し、屋外の花壇に植え替えているが、県産球根を使った花壇は一連の作業が必要なくなった。広報室の赤松美里さん(24)は「燃料を使わないので環境にも優しい」と話す。

 約千五百個を植えた浜名湖ガーデンパークでは三月初旬に開花し始めた。チューリップを管理するジャパンフラワーセレクション実行協議会静岡事務所の佐原宏康さん(47)は「お客さんからの評判は良い。冬は展示できる花が限られているので、花壇を彩る貴重な存在になる」と話す。

 同組合は「冬場でも手軽に栽培できるチューリップ」として県産ブランドの魅力を高め、国産より二割ほど安価とされる輸入球根に対抗したい考えだ。早ければ今年秋以降、販売を始める。

 同組合の水越久男常務理事は「低温処理技術をさらに高めれば、冬咲きだけでなく、卒業シーズンの『三月に咲くチューリップ』として球根を販売できる可能性もある。新しいビジネスモデルとして確立したい」と話している。

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