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小麦価格下落でもパン・麺安くならず 県内業者、原材料「依然高く」

2009年04月02日 11:45

小麦価格下落でもパン・麺安くならず 県内業者、原材料「依然高く」

スーパーのパン売り場。当面値下げはできない見通しだ=富山市内

 輸入小麦の価格が四月から引き下げられる中、県内の製麺会社やパン製造販売店は当面、製品価格を据え置く考えだ。平成十九年以来の小麦価格の高騰分を小売価格に反映させることができず経営が圧迫されてきたほか、乳製品など小麦以外の原材料費が高止まりになっているためだ。パンや麺類などを大手メーカーから仕入れているスーパーも値下げは数カ月後になると見込む。(社会部・浜田泰輔)

 輸入小麦は政府が全量を買い入れ、製粉会社などに売り渡している。平成十九年四月以降は、国際相場に連動して政府からの売り渡し価格を決める仕組みを導入した。

 近年は海外生産地の干ばつ被害やバイオ燃料の利用拡大により小麦価格が高騰。政府は四回にわたって引き上げし、二十年十月時点の価格は十九年四月に比べ一・五倍となった。昨年秋以来の金融危機の影響で国際相場が下落したため、四月の改定で14・8パーセントの引き下げとなった。

 県内の小売店にうどんやラーメンなどを卸す石川製麺(魚津市大海寺野、石川勝康社長)は、製品価格の値下げはしない考え。十九年十月に小麦価格が10パーセント上がった際、製品価格を10パーセント値上げした。

 小麦価格はその後、さらに40パーセント引き上げられたが、消費者の買い控えを警戒し、引き上げ分を製品価格に転嫁しなかった。「価格を据え置いてきたため、経営が圧迫された。今回の小幅な引き下げでは値下げするほどの余裕はない」としている。

 富山市石坂新のパン製造販売店「シェ・タカギ」(高木健吉店長)も、バターなどの乳製品や国外産のチーズ、チョコレートの価格が依然高止まりになっていることから、値下げしない。

 高木店長は「これまでも商品の値上げは最小限にとどめてきた。今後さらに小麦価格が下がらないと、値下げできない」と話す。

 パンや麺類などの小麦製品を大手メーカーから仕入れている大阪屋ショップ(富山市赤田、平村秀樹社長)は、小麦価格の引き下げ以前の製品の在庫処理や引き下げ後の小麦を使った製品の流通に時間がかかることから、店頭価格が下がるのは数カ月後になるとみる。「メーカーに働き掛け、できるだけ早く値下げしたい」としている。

 大阪屋ショップ太郎丸店(富山市太郎丸本町)のパン売り場で食パンを購入した富山市西長江の女性(56)は「毎日食べる物なので、少しでも安くなると助かる」と話した。

 各店、メーカーが価格を据え置く中、新たなサービスを始めた店もある。

 富山市布目のパン製造販売店「ささ家」(佐々木博店長)では、小麦価格の引き下げを見込み、三月から店頭に並べる約五十種のパンすべてを約5パーセント増量した。佐々木店長は「値下げは難しいが、少しでも消費者に還元できれば」と話している。

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