アステラス製薬、富山に新研究拠点 生産まで一貫体制
2009年04月07日 06:30
発酵技術を利用した研究拠点が新設される予定のアステラス富山富山工場=富山市興人町
国内大手製薬メーカーのアステラス製薬(東京)は六日までに、生産拠点であるアステラス富山の富山工場(富山市興人町)敷地内に発酵技術を利用した研究拠点を新設する方針を固めた。今秋から約五十五億円を投じて着工する予定。世界トップレベルのバイオ技術を生かした創薬から生産までの一貫体制を整え、薬都・富山で生まれた新薬を世界に発信する。県と富山市が補助制度で新規立地を支援し、三者で近く発表する。
新設する研究拠点は地上三階建て、延べ床面積約九千平方メートル。平成二十二年後半の完成を見込んでいる。愛知県清須市にあるアステラス製薬の研究施設の機能を移転し、免疫抑制剤や感染症治療剤などの研究開発を手掛ける。新薬の安定生産に向けた研究にも取り組む。今後の研究開発の進ちょく状況を見ながら、将来的には県内で数百億円規模の投資を視野に入れている。
アステラス富山の富山工場は、アステラス製薬グループの主力製品で、臓器移植手術後の拒絶反応を抑える免疫抑制剤の原薬を全量生産。高岡工場(高岡市戸出栄町)では、手術後の患者体内の汚染を防ぐ注射剤を製造している。同社は自社開発した医療用医薬品のグローバル展開を進めており、研究拠点を富山に設けることで、研究・生産両部門の連携を強化。より迅速な新薬開発につなげる。
県内では、医薬品メーカーの設備投資が活発化している。県のまとめによると、平成十五年から十九年までの投資額は計八百七十七億円に上る。
受託生産の拡大やジェネリック医薬品(後発品)の増産に対応するためで、新工場の建設や生産設備増強が加速している。
これに伴い、十八年の県内の医薬品生産額は四千四百十七億円となり、全国八位から過去最高の四位に躍進。薬都としての存在感が高まっている。
県と富山市は、今回の研究拠点の新設に対し、企業誘致優遇制度などを適用して支援する。
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