「新薬開発を加速」 アステラス富山、日米欧の品質基準対応
2009年04月07日 15:00
アステラス富山が富山工場内に建設する「発酵技術研究棟」の完成予想図
国内大手医薬品メーカー、アステラス製薬(東京)の生産子会社、アステラス富山は七日、富山工場(富山市興人町)に発酵技術研究棟を新設すると発表した。中嶋欣治社長が石井知事、森富山市長とともに県庁で記者会見した。中嶋社長は「治験薬の製造や研究にかかわる拠点と量産を手掛ける工場を同じ富山に置くことで、当社の発酵技術を最大限に生かし、新薬の開発を加速させたい」と述べた。
発酵技術研究棟は地上三階建て延べ九千平方メートル。投資額は現状では約五十五億円を見込む。今年九月ごろに着工し、平成二十二年中の完成、翌二十三年度からの本格稼働を予定する。
研究対象は免疫抑制剤や感染症治療剤といった、アステラス富山が力を入れる天然発酵物に由来した新薬。日米欧の三極における治験薬の製造管理や品質管理に関する基準に対応した設備とし、複数の開発用原薬の研究も同時に行うことができる機能を持たせる。商業生産を視野に入れ、小規模な生産設備も併設することで、同社が誇る世界トップレベルの発酵技術を生かし、新薬の研究段階から量産までの一貫体制を整える。
石井知事は「研究棟建設が、今後の生産棟の新設や増設など新たな展開につながることを期待している。富山市とも連携し、できるだけの支援をしていきたい」と述べ、森市長は「治験にかかわる研究施設が富山にできることは、県内の薬業界のみならず、経済界そのものをけん引してもらう意味がある」と期待を寄せた。
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