天地人
2009年12月31日
「数え日は親のと子のは大違い」と江戸川柳にある。数え日とは、新年まで何日と数えること。親が大みそかの支払いを心配する一方で、子どもは正月を楽しみに、あと何日と指を折る。その違いがおかしい。
ことしもきょう限りとなり、折る指も1本だけである。江戸時代のように支払いの期限ではないが、正月準備はきょうまでに終えておかねばならない。紅白歌合戦までには済まそうと思いながら、気がつけば除夜の鐘が鳴っていたりする。
ところで、除夜の鐘を108回突くのはなぜか。よく聞くのは、仏教思想に基づく煩悩の数説だ。人の眼・耳・鼻・舌・身・意には苦楽・不苦・不楽の3つの状態があり、さらに染・浄の2つの程度に分けられるそう。これらは過去・現在・未来にあるから、6×3×2×3で108になるという。
別の説もある。煩悩の数を四苦八苦から説明するもので、四苦を4×9、八苦は8×9と計算し足して108とするのだが、こじつけか。もう一つは煩悩とは関係がなく1年の12カ月と二十四節気、七十二候を合わせた数で、こちらが正しいとする民俗学者もいる。もっとも、旧年を祓(はら)うという意味はどの説にも共通する。
さて除夜の鐘まで1日を切ったが、まだ時間はある。「数へ日を一と日大事に使ひをり」(鈴木ゆき子)との心構えで、2009年を締めくくりたい。
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