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3.新湊市 2002.09.06 目次 前へ 次へ
射水広域圏を視野に
 「小杉町とは、さまざまな事業で一緒に汗をかき、合併研究会でも細部を詰めてきた。一言、相談があってもいいとは思うが…」
 先月27日、小杉町の土井町長が合併パターンについて「『射水郡4町村合併』の方向で、大門、大島町、下村と協議に入りたい」と表明したことを聞き、新湊市の合併問題を担当する職員から「寝耳に水」と驚きの声が上がった。土井町長は町民の意識調査の結果として方針を打ち出したが、市は射水広域圏の枠組みから除かれた格好となり、影響を図りかねている。
 県パターンだけ想定
クリーンピア射水
市射水地区広域県事務組合が建設し、12月に本格稼働する新ごみ焼却施設「クリーンピア射水」。新湊市と射水郡4町村が中心になって負担金を出し合った=小杉町西高木
 市はこれまで、県が示した「射水広域圏」と「同広域圏と高岡広域圏」の2パターンを基に、住民説明会を開催。明言はしないものの、17年3月に迫った合併特例法の期限や、ごみ処理、斎場、上水道、介護保険など、住民生活に密着した事業を共に展開していることを考慮し「射水圏5市町村」に軸足を置く。自治会や経済界も射水広域圏を視野に入れている。

 市に食い込む形になっている高岡市牧野地区の問題解決もあり、仮に射水郡4町村でまとまった場合の高岡市との関係については「他市(牧野地区)の懐に手を突っ込むことはできない。現段階で県の示すパターン以外は想定しておらず、射水郡とのつながりを重視する」との立場だ。

 市議会市町村合併特別委員会は今月13日の委員会で、合併の方向性を打ち出す方針。過去に広域圏議会議長も務めた吉野勉委員長は「射水広域圏でまず話すべきと思う」と言う。

 新湊市とは別に、射水郡四町村の思惑はどこにあるのか。土井町長が大門、大島、下の各町村長にこの方針を伝えたのは、表明する前日の先月26日夜から当日朝。午後になって初めて、村上助役と担当課長が3町村と新湊市を回り、各助役に事情を説明するという慌ただしさだった。小杉町議会で方針を唐突と受け止めた意見があったほか、3町村には射水広域圏の枠組みに賛同する向きも多い。

 3日に開かれた射水郡町村議会議長会の総会。小杉町を除く3町村の各助役は個人的見解としながらも「広域圏行政の実績を判断材料にすべき」「広域圏合併の理解が浸透している」「広域圏だと規模のメリットもある」と、一様に新湊市を除く枠組みに難色を示した。ある自治体の首長は「小杉町が独走すれば、孤立化につながる恐れもある」と懸念する。
 スタンスにブレなし
 一方、新湊市は「3町村が『新湊を除く』といった結論でなければ、小杉町の理解を得る努力をする」と基本スタンスにブレはない。射水地区5市町村での合併を目指す射水圏政経懇話会(会長・八嶋佑二新湊商工会議所会頭)は先月末の役員会で、9月議会で広域圏合併の枠組みが定まらなければ、各首長に合併協議会の設置を請求する住民発議制度を活用し、署名活動を行う方針を固めている。

 小杉町が投げたボールを、関係市町村議会はどう受け止めるのか。9月議会で論議が深まれば、方向性が見えてくることも予想される。射水広域圏理事長を務める分家新湊市長は「議会や関係町村の動向を見たい。合併は将来のあるべき姿を見極めた上で、最後は高度な政治判断が必要だと思う」と話す。