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4.中核市の夢 2002.09.07 目次 前へ 次へ
高岡の熱意に反応鈍く
 「高岡、射水地区両広域圏の形は氷見を頭、小矢部、新湊を両翼にした鳥のよう。この地域の将来の飛躍を暗示している」。先月22日、高岡市内で開かれた市町村合併フォーラム。佐藤市長は両広域圏を統合した中核市実現に向け、強い意欲を示した。
 都市再生の起爆剤
高岡、新湊両市議会の意見交換会
高岡、新湊両市議会の意見交換会。複数の新湊市議から高岡市の積極的な取り組みを求める意見が出された=3日、高岡商工ビル
 県西部の雄、高岡市の地盤沈下が指摘されて久しい。中心市街地は空き店舗が目立ち、空洞化が進む。人口減にも歯止めはかかっていない。「このままでは金沢と富山のはざまで埋没してしまう」。経済界を中心に危機感が募っている。

 高岡、射水両広域圏を合わせた「日本海市」(仮称)を実現し、都市再生を図ろう−。高岡商工会議所は独自に構想を策定し、各市町村の首長や経済団体に中核市の魅力を訴えている。

 両広域圏は北陸、東海北陸、能越の3つの自動車道が交差し、伏木・富山新港を擁する。早ければ10年後に北陸新幹線が開通し、交通の要衝としての重要性が増す。国宝・瑞龍寺(高岡)、氷見、新湊の海の幸など観光資源も豊富だ。これらの魅力を集約することで企業、観光客誘致を促進し、県西部全体の発展を図るのが狙いだ。
 懇談会に出席わずか
 経済界からの追い風を背景に、佐藤市長は6月定例市議会後、両広域圏8市町村の首長に助役レベルの検討懇談会開催を申し入れ、先月28日に初会合を開いた。

 だが、周辺市町村の反応は鈍く、9市町村のうち出席したのは高岡、小矢部市、福岡、大門町の4市町のみ。高岡市の求心力低下を示す格好になった。

 射水広域圏では、土井小杉町長が早々と射水郡4町村での合併推進の方針を表明し、合併の枠組みの選択肢は事実上4町村と新湊市を含めた5市町村の2つに絞られた。高岡市は懇談会を継続する考えだが、小杉、大島町、下村は「今後も出席する考えはない」と明言している。

 高岡広域圏では、小矢部市と福岡町が砺波地方の合併協議にも加わり、高岡、砺波双方の論議の行方を見定めている状態。欠席した氷見市も「一定の方向性を決めるまでは参加を見合わせる」と慎重だ。各市町とも高岡市との合併に傾く気配はなく、高岡を中心とした合併の枠組みを協議できる見通しは立っていない。

 高岡市議会はこうした事態を打開するため、議員レベルの協議を始めた。今月3日に行われた新湊市議会との意見交換では、複数の新湊市議から同市への合併協議呼び掛けを求められ、「合併に前向きな発言」と受け止めた。小杉町長の方針表明の直後であっただけに、高岡市議会内には「新湊市を引き寄せるチャンス」と期待する向きもある。

 市議会最大会派・自民クはこれを足掛かりに小矢部、氷見市、福岡町議会との協議拡大を図る構えだ。ベテラン議員の1人は「議員に高岡との合併の必要性を認識してもらい、各首長を動かす力になれば」と話す。

 別の有力議員は合併の枠組みに関し「高岡広域圏に新湊市を加えた5市町が最大限可能な合併パターン」と本音を打ち明ける。中核市構想の足踏みが続けば、より現実的な合併パターンを模索する動きが議会内で活発化する可能性がある。