若いころに県外に出た松本さんは、離婚した前夫が脳梗塞で倒れたため、介護を引き受けた。「無理をしたのか、同じ病気で倒れてしまってね」。身寄りがなく、弟がいる故郷の魚津市に戻ったのだという。
高齢化社会を迎え、介護をする家族の負担は増える一方だ。介護保険は40歳以上のすべての人が保険料を納め、介護が必要になったときにサービスを受ける仕組み。魚津や滑川市のように単独で運営する自治体もあれば、黒部など1市3町のように一部事務組合をつくり、広域圏で仕事をしているケースもある。
65歳以上の介護保険料は地域で異なる。魚津市で暮らす松本さんは月2,900円余りだが、黒部など1市3町に比べ100円ほど高い。「一般にサービス水準の高い市町村は、費用もかかる。だから保険料も高くなるんです」と県の担当者は説明する。
介護保険は「地方分権の試金石」と呼ばれ、市町村や住民の判断で地域に根ざした事業を行い、サービス水準や負担を決めるのが建前だ。魚津市は訪問看護やデイケアなどサービスを充実させ、その分、保険料も割高になっている。在宅サービスがよく利用されている一方、費用のかかる療養病床など、施設のベッド数の多さが保険料にはね返っている。
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