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5市町は昨年10月、法定協議会を発足させ、17年3月までの合併を目指している。新市建設計画の策定では「観光を将来構想の柱にする意見も出ている」(山口課長)という。中心地はまだ決まっていないが、人口規模が大きく、全国に名高い「天橋立」をもつ宮津市が最有力だ。
加悦町は、5市町の西端に位置する。昭和60年には、宮津市までつながっていた鉄道が廃線になり、観光客もなかなか呼び込めない。合併論議と同じ時期に庁舎の新築が進んだものの、新市の本庁舎を置くのは難しい。豪華な庁舎は「駆け込み事業」とさえ受け取られかねない。
「心外ですなぁ」と、和田課長は不機嫌そうに顔をしかめた。「建設計画は、合併が具体化する前に動き出していた。町には他市町のような立派な文化ホールがない。図書館もない。町民が使う拠点施設が、必要だったんですよ」
旧庁舎は昭和4年に建てられ、府の登録文化財にも指定されている。2階建てで大きな公民館ほどの広さしかなく、町民会館に教育委員会を置くなど行政機能を3カ所に分けていた。町民の利便性を考える上でも、新築が迫られていたという。和田課長は「合併は関係ない」と強く否定するが、「支所としても使えるよう課の間に壁を設けず、フロアを見渡せるようにした」とも話す。
建設基金は、町のためにと積み立てた。合併すれば、加悦町向けに使われる保証はない。町は基金を使い切った。
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