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これまで、田直しで広げた水田1枚の平均面積は8アールだった。国の事業では30アールに広げなければならず、村と農家の負担が3割強でも、面積が広い分だけ、お金がかかる。かつて補助事業では10アール当たり、田直しの3倍近くもかかった。「村の融資制度を使えば、毎年5万円、米2俵2分程度を4年間返済すれば大丈夫」と職員。農家の3分の2が利用した。
補助金に頼らない事業は、ほかにもある。
集落を抜ける道は曲がりくねり、幅も乗用車1台がやっとという場所が多く、除雪車が通れなかった。村は田直しを応用して平成5年、3−4アールを目安に道路を拡幅する「道直し」も始めた。
拡幅を要望する沿線集落と地権者、村が相談して計画を立てる。民間に発注すれば、費用はかさむ。道路整備の経験をもつ村民を、臨時職員として雇った。アスファルトの厚さや道幅など基準には縛られない。
「国の法律は、基準が一律。それぞれの地域に応じた事業にすれば、効率もいいのだが」。高橋彦芳村長の実感だ。
田直し、道直しは、村の実情を踏まえている。「脱・補助金」で負担を軽くしただけでない。村民が主役となり、行政とともに村づくりを考えていると、高橋村長は自負する。「自己決定、自己責任は、住民が行政に参加して初めて生まれ、自治が芽生える。自治は上から命令されて行うもんじゃない。下から積み上げるもんなんですよ」
村のスローガンは「実践的住民自治」だ。
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