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その2日後。日本武道館に全国約6千人の町村長、町村議会議長が集結した。全国町村会などが開いた総決起大会だ。それぞれ「町村自治確立」のスローガンの入った鉢巻きを締め、会場は熱気に満ちていた。
開催には一つの狙いがあった。政府の「地方制度調査会」は今、合併しない小規模自治体の業務を窓口サービスなど一部に限るという西尾勝副会長(国際基督教大教授)の私案をたたき台に、論議を進めている。中間報告が出される前に、その流れを変えたかった。
総決起大会では、国の政策を批判するだけでなく、広域行政を担う「市町村連合」を設ける独自の再編案を示した。
西尾私案との大きな違いは、今ある市町村を基礎的自治体と位置づけた点にある。合併という手法をとらなくても市町村が強く手を結べば、行政能力を高めることができるという考え方だ。「今まで個性的な自治を築き上げてきた町村をわざわざ解体しなくても、合併と同様の効果を生む」(全国町村会)という。
既存の広域連合では、責任の所在があいまいだと指摘する国に対し、直接選挙で連合の長を選ぶ提案をした。自治体内部に、地域単位の自治組織をつくることなども盛り込んでいる。全国町村会長の山本文男福岡県添田町長は2月末の地方制度調査会で、独自案の導入を迫った。「財政事情が厳しいからといって、小規模自治体にペナルティーを科しても解決にならない」。町村側は生き残りをかけて、反撃に転じようとしている。
合併はあくまで手段の一つだ。新市の名称や条例、税金、各種サービスの調整など協議すべき内容は多いが、単なる「すり合わせ」に終わらせてはならない。地方分権と住民自治の力を強めるという本来の目的を忘れた「理念なき合併」は、愚策に等しい。町村側の提案は、そのことをあらためて問い直している。
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