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「財源的な裏付けがなければ、新市建設の将来ビジョンも描けない」。荻野幸和黒部市長が不安を漏らすと、中沖豊知事は我が意を得たりとばかりに持論を語り始めた。
5月26日、黒部市など1市3町で発足した法定協議会が、県に合併重点支援地域の指定を求めた席だった。三位一体の改革を議論する政府の「地方分権改革推進会議」が、税源移譲の先送りと受け取れる意見書試案を出し、全国の地方自治体が一斉に反発を強めたさなかの一場面だ。
「そもそも今回の会議は、国民不在で議論を進めている。三位一体とは何のことなのか、国民にもっと分かりやすく説明すべきだ」。中沖知事は語気を強めた。
改革の背景には、国が税収の6割を握っているにもかかわらず、福祉や教育など実際にお金を使う段になると、逆に地方が6割を支出しているという問題がある。差額の大半は、国が補助金や交付税で地方に配分してきたが、この仕組みが地方行政をがんじがらめに縛っている。地方自治体の自立を妨げる一因になっていると指摘される。
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