分権には、国と地方の役割分担を明確にすることが欠かせない。だが、実際に仕事をする職員の視点がなければ、利害関係だけで事業が整理されてしまう懸念がある。
構想日本は、長野など7県と神奈川県三浦市の協力を得て、予算書をもとに仕事の中身を点検した。職員延べ300人が参加。合宿しながら、今の仕事が本当に必要か、国や他の自治体へ移すべき仕事はないかを検証し、国から補助金などでコントロールされている事業もリストアップした。
例えば「自主的に内容を決められない事業」を挙げる場合、土木や農林水産など分野分けし、道路改良事業など細かく具体的に検討していく。
一律の基準は設けず、「職員の感覚」にゆだねて話し合いながら作業を進めた。結果はこうだ。7つの県が手がけている事業のうち、自らやるべき仕事は53パーセントにすぎず、国が6パーセント、市町村が30パーセント、不要なものや民間に任せるべき仕事が11パーセントとなった。
仕分けした内容をもとに新たな歳出を試算し、国と地方の制度設計を試みた。国のコントロールを原則やめ、補助金を全廃。今の交付税に代わる財政調整の仕組みをつくる。平成12年度の決算ベースで、国から地方への税源移譲額は「15兆円」とはじき出した。
あくまで問題提起だと思ってほしいと冨永さんは説明しながら、こう釘を刺す。「三位一体の改革は、中途半端にやるのが一番いけない。地方の自立を考えるのなら、中央で議論を繰り返しても駄目です。地方の職員を巻き込み、具体的に話を進めるべきですね」
20日にも、「骨太の方針」第3弾の原案に対して、岐阜など約10県の知事と連名で緊急提言を行う。地方への国の関与をなくすよう訴え、「改革に、自治体の声を取り入れるべき」と強く求めていく。
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