こうしたうねりを起こす原動力となったのは、青森、岩手、秋田の北東北3県など、地方の動きに違いない。地制調が中間報告で「都道府県合併で条件が整った団体を先行的に道州に移行させる」とする考えを打ち出したのも、3県を念頭に置いたものとみられる。
3県は海外に合同事務所を開設したり、産廃税を共通条例化するなど、多くの事業を共同で行っている。増田寛也岩手県知事は昨年秋、これらの実績を踏まえて青森、秋田の両県知事に3県合併を提唱した。
さらに3県の若手職員でつくる「北東北広域政策研究会」は3月、中間報告書をまとめた。3県が平成22年に合体し、「東北特別県」を創設。その5−10年後には宮城、山形、福島の3県を含めた「東北州」への移行を目指すとしている。
青森県庁の地方分権推進グループは「若手の自由な発想による自主的な研究」としながらも、「1県だけですべての行政課題に対応できる時代ではない。国内でも特に厳しい経済状態にある3県はなおさらだ。国の処方せんを待つのではなく、地方自らの手で新しい制度を設計する時代になっている」と力を込める。
明治維新以降、地方行政制度はすべて中央政府が決めてきた。新たな仕組みに作り替えようという地方からの動きは、中央集権制度の限界をあらためて浮き彫りにしている。「明治維新は南からだったが、“平成の維新”は北から起こしたい」。政策研究に携わった3県の若手職員に共通する思いだ。
|