ヒトゲノム解読後、「遺伝子情報を基につくられるタンパク質が実際にどのような影響を及ぼしているか」の分析に生命科学の焦点が移り、田中さんの方法が一躍脚光を浴びた。
富山医薬大薬学部の河野敬一教授(構造生物学)は「病気などの原因となるタンパク質の仕組みが分かれば、そのタンパク質の設計図である遺伝子も分かってくる」と語り、「世界の研究者が分析に躍起となる中、『素晴らしい測定法を考えたのは誰だ』と注目を集めたのだろう」とノーベル賞受賞決定の理由を推測する。
「ソフトレーザー脱着法」はすでに、全世界の研究者に使用されている他の追随を許さない手段だ。田中さんは「病気の早期診断や薬剤のメカニズム研究など、人の健康に役立っているのが一番大きな貢献だと思う」と語る。
人間のタンパク質は約3万種あるとされるが、河野教授は「田中さんが開発した方法のおかげで、そう遠くない未来に全てのタンパク質の分析が進み、生命の謎の多くが解き明かされるだろう」と話した。 |
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| 受賞につながったタンパク質の質量分析装置を説明する田中耕一さん=10日午前、京都市中京区の島津製作所 |
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