午前10時半すぎ。田中さんは、妻の裕子さん(37)とともに会場入り。「おめでとう」「富山の誇りだ」と次々に声が掛かった。一躍「時の人」になった県人をカメラに収めようとする人でごった返した。
総会に先立ち、来賓として出席した中沖知事が「43歳という若さで世界最高の栄誉に輝く快挙を果たした。県民や若者に大きな希望と夢を与え、全国の研究者の励みとなった。近畿県人会、県民、富山市民を代表して、心から受賞をお祝いしたい」と述べた。
「田中先生」と紹介されると「先生ではない」というように手を振って否定し、素朴な人柄で会場を沸かせた。田中さんが「富山県人の『粘り強さ』が受賞につながる要因になった」と話すと、ひときわ大きな拍手が起こった。
知事や森富山市長、竹内県議会議長、黒田近畿富山県人会長から花束と記念品が贈られると、1回1回小さな声で「ありがとうございます」と繰り返し、どちらが受賞者か分からないほどの「腰の低さ」。
わずか10分程度の出席だったが、退席を見送る人にも小さく頭を下げて応えるなど、周囲を気遣った。幹事長の桑田英治さん(69)は「田中さんの心が今も富山にあるからこそ、忙しい合間を縫って来てくれたのだろう。本当に感激した」と喜んでいた。 |
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| 中沖知事(中央右)から花束を受ける田中さん。左端は妻の裕子さん=京都市内のホテル |
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