田中氏(富山市出身)にノーベル化学賞 目次へ ホームへ

田中さん全日程終え、きょう帰国 2002.12.15
 【ストックホルムで今川克代、川渕恭司社会部記者】「えんび服、着慣れたころにもう終わり」。ノーベル化学賞を受賞した島津製作所フェロー、田中耕一さん(43)=富山市新川原町出身=と妻裕子さん(37)が、ストックホルムでの全日程を終了し14日午後(日本時間14日夜)、帰国の途に就いた。15日午前に成田に到着する予定。

「えんび服 着慣れたころに もう終わり」と一句

 裕子さんとともにホテルを出てきた田中さんは紺のブレザー姿。「何とかここまでこなせたのは、会社や随行員などいろいろ世話してくれた人のおかげ」と感謝した。5日にストックホルム入りし、記念講演や記者会見、ノーベル財団の公的行事と分刻みの日程をこなしてきた。多忙を極める一方で、授賞式後は念願だったジミー・カーター元米大統領との出会いも果たすことができた。

 田中さんは、滞在を振り返って一句披露。「8日の記念講演までは長く感じられたが、その後はあっという間で、特に(前夜の)ルチアディナーは楽しめました」と話した。

 しかし「帰国したら、またすごいことになっているのでしょうか。だんだん気が重くなってきました」と心配は続く様子だった。

 一方、物理学賞を受賞した小柴昌俊・東大名誉教授(76)は1日休養を取り、15日に現地を出発する。
滞在先のホテルを出る田中耕一さんと妻裕子さん
ノーベル賞授賞式の全日程を終え、滞在先のホテルを出る田中耕一さんと妻裕子さん=14日午前、ストックホルム市内のホテル

「よくこなすことできた」と田中さん 家族ら「毎日が夢物語」 2002.12.15
 【ストックホルムで川渕恭司社会部記者】「よくここまでこなすことができました」。日本へ向けて出発するノーベル化学賞の田中耕一さん(43)=富山市新川原町出身=は14日午前(日本時間同日夜)、滞在先のグランドホテルで、授賞式の全日程を無事終えた心境を語った。

 英語での記念講演などに追われた前半は「とにかく長かった」とこぼしたが、後半は「肩の荷が下り、すっと時間が過ぎた」と滞在を楽しめた様子だった。授賞式後には念願だった平和賞受賞者のカーターさんと握手をするなど、滞在を楽しむ余裕も見せていた。

 田中さんの兄、雅之さん(51)ら家族も同じ飛行機で帰国し「毎日が夢物語。一生涯の思い出になった」と貴重な体験を振り返った。

 雅之さんは「同じホテルに泊まっているためか、他の受賞者の方が気さくに声を掛けてくれた。ここでの生活は非現実の『竜宮城』の話。忙しかったが、楽しかった」。妻、世津子さん(46)は「朝食中、カーターさんがあいさつしてくれた。授賞式にも出席でき、素晴らしい体験ができた」と感激した様子だった。
ストックホルムでの感想などを話す田中さんと妻の裕子さん
帰国前にストックホルムでの感想などを話す田中さんと妻の裕子さん=14日午前、ストックホルム市内のホテル


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