田中氏(富山市出身)にノーベル化学賞 目次へ ホームへ
物理学賞の小柴氏が記念講演 国際サマースクール開幕 2003.08.08
 県内外の高校生、留学生が集う「第2回国際サマースクールIN立山・黒部・有峰」が7日開幕した。富山市の富山国際会議場で開校式と、ノーベル物理学賞を受けた東京大学名誉教授の小柴昌俊氏、国際基督教大学大学院教授の村上陽一郎氏の記念講演などがあった。10日まで4日間にわたり、宇宙や自然、文化など幅広いテーマを学び、大自然の中、未来や夢を語って友情を結び合う。北日本新聞社、北日本放送、県、県教委と県内35市町村でつくる県高校生国際サマースクール実行委員会主催。

 開校式は高岡商業高校のファンファーレでスタート。会場には4日間通しで参加する262人と、この日だけの参加者合わせて約750人が詰め掛けた。実行委会長の梅沢北日本新聞社長が「サマースクールでの貴重な経験を生かし、国際社会に貢献する人間として大きくはばたいてほしい」とあいさつ。名誉会長の中沖知事が「人と自然との共生、生命の根元を考え、未来に向けたみずみずしいメッセージを発信してもらいたい」と歓迎の言葉を述べた。

 実行委副会長の横山哲夫北日本放送社長をはじめ、来賓の大野久芳県議会教育警務常任委員長、県町村会長の魚津朝日町長、福岡県教育長、大辻立山町長、松田富山市収入役が出席した。

 記念講演した小柴氏は素粒子と宇宙について語り、超新星から出たニュートリノの観測に成功した経緯などを紹介。「ニュートリノ天文学は生まれたばかり。ここにいる人が将来、発展させてほしい」と期待した。

 村上氏は科学の歴史を振り返った。原子の研究が原子爆弾のきっかけになったことなどを話し、「科学は世界中の命にかかわる、大きな力を持つことを忘れないでほしい」と将来の科学者らにメッセージを送った。

 分科会では国際ラリーライダーの山村レイコ氏、県立大学教授の岡田敏美氏、富山市出身で映画監督の本木克英氏、エッセイストで登山家の佐伯邦夫氏が講師を務めた。自分を信じ、目標に向かう講師陣の生き方に、参加者は真剣な表情で聴き入った。

 夕方からは、立山町の国立立山少年自然の家に舞台を移し、県ナチュラリスト協会の泉治夫会長と志村幸光副会長が立山の歴史、自然観察のマナーを講義。グループミーティングを行い、講演や分科会で感じたことを話し合った。

 8日は有峰、黒部峡谷、五箇山・国宝瑞龍寺の3コースに分かれて野外セミナーを行い、夜は歓迎交流会がある。


毎日てんやわんや 小柴さんが田中さんの母親と初対面 2003.08.08
 「田中さんのお母さんですか」「はい、何かとお世話になっています」−。記念講演を終えた小柴昌俊さん(76)は7日、昨年同じくノーベル賞を受けて日本中を沸かせた田中耕一さん(44)の母、春江さん(78)と兄、雅之さん(51)=富山市新川原町=と歓談し、短いあいさつを交わした。

 春江さんは初対面、雅之さんは12月にストックホルムで行われた授賞式以来の再会。雅之さんが「お久しぶりです。お元気そうですね」と声を掛けると「何とかしのいでいかないとね。毎日てんやわんやですよ」と笑顔で応え、場を和ませた。

 小柴さんは「田中さんも忙しくてなかなか(実家に)来られないでしょう」と気遣い、「10月に日本人が(ノーベル賞に)決まってくれないと困るね」と、いまだ続くダブル受賞フィーバーに戸惑いを見せ、互いに苦笑いする場面も。

 小柴さんが「お元気で」と場を去ると、2人は深々とお辞儀して見送った。対面は2分程度だったが、雅之さんは「久々にお会いでき、あいさつもできて良かった」、春江さんは「恐れ多い方で緊張しました。汗顔の至りです」とほほ笑んだ。

小柴昌俊さん(中央)と歓談するノーベル化学賞の田中耕一さんの母、春江さん(右)と兄、雅之さん=富山全日空ホテル

田中さん効果で売上高3%増 島津製作所4−6月期連結決算 2003.08.08
 島津製作所が7日発表した今年4−6月期の連結決算は純損益が4億円の赤字となった。四半期決算を発表するのは初めてで、売上高は前年同期と比べて約3パーセント増の406億円だった。

 ノーベル化学賞を受賞した田中耕一さんが開発にかかわったタンパク質の分析装置をはじめとする計測器事業は好調で8パーセント増だった。しかし、医療用や航空機器の事業は振るわなかった。

 官公庁向けの需要が多い島津製作所は毎年4−6月期の売上高が多くなく、原価や一般管理費を吸収できない傾向があるが、「計測器事業では知名度やイメージの点で田中効果は確かにある」と話している。



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