田中氏(富山市出身)にノーベル化学賞 目次へ ホームへ
地殻変動探るレーザー伸縮計が完成 カミオカンデ隣に 2003.08.21
 地球深部の動きの謎を解明しようと、京都大と東京大が神岡町の神岡鉱山跡、地下千メートルに設置した世界最高感度のレーザー伸縮計が完成し、20日、報道陣に公開された。地殻のごくわずかな動きをとらえることができる。装置の隣にはノーベル物理学賞の小柴昌俊東大名誉教授の研究で有名なニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」があり、神岡は宇宙だけでなく、地球深部からのシグナルの受信拠点ともなる。

 レーザー伸縮計を使った研究では、地球が常に震えている現象を確かめ、原因を探るほか、地球の核(コア)の振動や、通常の地震計でとらえることができない「サイレント地震」、跡津川断層のスロー地震なども観測。地球深部の素顔解明を目指す。

 レーザー伸縮計は、内部を真空にした百メートルのパイプをL字型に直交させ、交差部分からレーザー光をそれぞれのパイプの端にある鏡に向けて発射。地殻が動くと鏡の位置が変わるため、反射して戻ってくる光が通ってきた長さも変わり、地殻の変動が分かる。

 既存の装置に比べ、約100倍に当たる1億分の1ミリのひずみをとらえる。太陽と地球の間の一センチの変動をとらえる精度という。地下千メートルの硬い岩盤に設置することで、温度や湿度変化の影響や、降雨や地下水圧によって起こるひずみ変動にも左右されにくい。

 地下施設には今後、超伝導重力計など、地球深部探索の新装置が設置される予定。研究グループの竹本修三京大教授は「地球の奥深くにひそむシグナルをとらえることで、地球深部の動きについての理解が一歩一歩、深まっていくと思う」と話す。

 今回設置されたものと同様の装置は国立天文台(東京)にもあるが、こちらは宇宙からの重力波検出を目指している。



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